● | 1980年のモスクワオリンピック開催に先立って23億円で独占放映権を取得していたテレビ朝日系でモスクワオリンピックのプロモーション用子供向けアニメ「こぐまのミーシャ」を1979年10月6日土曜の夜7時より放映開始、1980年4月5日に放送終了。(全26回)当時この時間帯は視聴率の高いTBS系の「まんが日本昔話」と競合する時間帯であったので、製作者の意気込みが感じられます。 |
● | 同局では他にモスクワオリンピックのプロモーション番組として荒木由美子さん主演の青春ドラマ「燃えろ!アタック」1979年1月5日〜1980年7月11日(全71話)、「富田圭一郎」さん主演の柔道スポ根ドラマ「けっぱれ!大ちゃん」、「長門裕之」さん司会の「家族対抗オリンピッククイズ」も放送されました。 |
● | 多チャンネル化以後は1999年CSホームドラマチャンネルで再放送、直近ではアニメ専門チャンネルAT-Xで2009年6月15日より「こぐまのミーシャ」放送されました! |
● | 海外ではイタリア・フランス・スペイン・中南米等で放送され、再放送もされスペイン版はDVDも発売されています。このサイトへのアクセスも海外からは南欧や南米のラテン語圏が圧倒的に多いです。上の画像はイタリア版オープニング映像(山猫一家のよつご)で、タイトルは「MISHA」ではなく「MYSHA」。 |
● | モスクワオリンピックの公式マスコット=V.Aチジコフのデザインしたオリジナルのミーシャとアニメ版ミーシャは別人格です。 |
● | オリジナルのミーシャは必ずトレードマークの五輪ベルトを腰に巻いていて、特に仲間や家族がいるという設定ではなく孤軍奮闘で大活躍をしていました。モスクワオリンピックではヨット競技はタリン(その後1991年に旧ソ連から独立したエストニア共和国の首都)で開催されていて、そのヨット競技に関しては「ヴィグリ」というアザラシの赤ちゃんがマスコットになっていたので「ヴィグリ」がお友達と位置付けることもできます。 |
● | それに対してアニメ版「こぐまのミーシャ」は主人公ミーシャは五輪ベルトを腰に巻いていなくパパやママをはじめナターシャやポンド等のお友達が登場します。そしてモスクワオリンピック組織委員会公認の番組ですが、開催国ソ連の制作ではなく本来は日本国内の放送を目的とした著作権が日本アニメーションの番組です。アニメ版「こぐまのミーシャ」は日本のキャラクターなのです。 |
● | 新番組の番宣で「モスクワオリンピックのアイドルマーク、こぐまのミーシャ」と説明していました。今ではオリンピック開催に先立ってオリンピックマスコットを発表する際、世界中のマスメディアで話題になりますが、モスクワオリンピックが開催されるまでは「オリンピックマコット」という言葉と呼び方が定着していなかったので「アイドルマーク」と説明しているのはかえって新鮮さがあります。 |
※ | 日本アニメTV主題歌大全集1では番宣映像も収録。 |
● | そしてモスクワオリンピックの「こぐまのミーシャ」以来、オリンピックマスコットがオリンピックのプロモーションや競技会場の盛り上げに不可欠な存在となり、「オリンピックマスコット」という名称も定着しました。 |
● | 人口2ケタの小さな村ヒマダベア。汽車も通らなくなって久しいこの村に、ある日再び汽車が訪れるという知らせが入り村中大騒ぎ。3年ぶりの来客となったクマのミーシャ一家を村中歓迎する中、ミーシャパパもこの村が気に入った様子だ。しかし、これまで自分が1番強いと思っていた鍛冶屋のタイガーは、強そうなクマがいると目障りなため、一家の追い出しを画策。そんなタイガーの思惑とは別にミーシャ一家が加われば人口が村から町へとかわれることから、一家の永住が決定された。 |
● | なお、9話(12月1日)からモスクワオリンピックのエンブレムが冒頭に紹介されています。10話までは作品に対する説明的な要素が強かったのですが、11話からはギャグタッチで描かれるようになりました。 |
● | モスクワオリンピックの主催国旧ソ連のアフガニスタン侵攻に伴い、独占放送権を持っているテレビ朝日が1980年当初よりオリンピック放送に対して一時は放送中止の姿勢も見せていましたので、プロモーション用のTVアニメ「こぐまのミーシャ」を7・8月開催されるオリンピックよりも3ヶ月以上も前に打ち切りました。制作はされて放送されていないものや、脚本だけあって制作されていないものもあると思われます。 |
● | その後モスクワオリンピックのテレビ放送はNHKがテレビ朝日より約4時間分3500万円でハイライト放送を配信する事を受けて、テレビ朝日は話題を呼びそうな体操(ルーマニアの白い妖精ナディア・コマネチ等)、水泳、陸上、柔道などが中心で1980年7月19日22時(現地時間19日16時)より大会期間中、延べ44時間放送しました。 |
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